九州シルバーライフ協会事例集 特別編 散骨について

はじめての散骨

先日初めて自分の手で散骨しました。
お客様が鹿児島のご出身でしたので場所は錦江湾に決めました。
フェリーで島に渡ります。この日は5月下旬とてもお天気に恵まれました。
フェリー乗り場近くは目に付きやすく水面まで高さがあったので、15分ほど歩き場所を探します。
ようやく浜に降りられそうな場所を見つけ、真っ黒な溶岩石の上を気をつけて水面に近づきました。
まず、お骨が入った袋を水面に下ろします。すぐに袋が破れパウダー状のお骨が海にサーッと広がりました。
続いてビールなどを流し、手を合わせ心の中でお客様にご挨拶をしその場を離れました。

その理由

生前、胃の手術をされた後食べたいものはありますか?とお聞きしたところ
油ものが食べたい。一緒にビールも飲みたいとお話されたので、元気になりコロナが収束したら外食に出かけましょうとお約束しました。お医者さんも一杯だけならビールもOKとのこと。
残念ながらご希望は叶わずお亡くなりになり、私自身も心残りに感じました。
納骨については私に一任されていましたので大半のお骨は合祀墓に納骨し、少しのお骨を散骨させていただくことにいたしました。

法律的にはどうなの?

散骨に関しての法律はありません。禁止されてはいませんが、特に許可もされていないのが現状です。非公式ではありますが、法務省が葬送のため節度をもって行われる限りは遺棄には当たらないとのコメントを出しています。
節度をもっての部分が重要になり、他者の目に付かない場所にて行い不快感を与えないことや水源は避けること、溶けやすいようパウダー状にすることなど色々とございます。

一般の方でも散骨できます

お骨は葬儀社さんにお願いしてパウダー状に加工していただきます。
料金は2、3万程度。水溶性の袋に入れてくれた場合は、そのまま流して大丈夫です。
場所的には海が一番良いです。ただ、条例で散骨を禁止している自治体もありますので必ず事前に役所や葬儀社さんにご相談ください。